刑事告訴について(その2)
2010年12月21日付きの産経新聞に
出生直後の乳児が足の指3本を失ったという事故が掲載されていました。
(乳児治療で大やけど、指3本失う 医療ミスか)
この記事をめぐり、さまざまなHPの中で、さまざまな人たちが、
意見を書き込んでおられました。
その書き込みの中で、
警察に駆け込んだことを非難されている文章がありました。
私は記事以上のことは知りませんが、
私が思うことは、
被害者が警察に駆け込まなければならないほど、
事の真相が明かされないということです。
それぞれの医療施設がきちんと事情を説明してくれれば、
警察に駆け込むことはなかったのではないかと
同じような経験を持つ者として思います。
この乳児の火傷がなぜ起こったか、
調べるのに何ヶ月も何年もかかるでしょうか?
この乳児にかかわった施設の医療従事者がそれぞれ正直に明かせば、
ものの何分もかからないのではないでしょうか?
なぜ医療事故訴訟が起こるのか!?
被害者は真実が明かされないから、不審を抱くのだと思います。
ちょっとした不注意や忙しさにかまけて起こったことであっても、
医療従事者の方々がそれぞれ一生懸命
やってくださっていることはわかっているのです。
なぜそうなったのかをきちんと説明してくれれば、
納得するのだと思います。
しかし、何か事が起きると、
関わった医師や看護師・助産師の方々は
よってたかって口をつぐむ、
決まって「原因はわからない」、「医療は難しい」、
という言い訳ばかりです。
だから、単に事故が起こったことを
明るみにしたくないだけなのではないのか?
と思ってしまうのだと思います。
何もやましいことがないのであれば、
なぜ、正直に明かしてくださらないのでしょうか?
たとえ刑事告訴をしたとしても、
賠償責任審査会は事故の原因究明をする機関ではないのですから、
詳細は医療に素人の刑事が医師に聞くしかありません。
被害者側の弁護士も医療に素人ですから、医師に聞くしかありません。
裁判官も素人が医師から聴取した資料から判決を下すのです。
それなのに、その判決結果に医療界は不平不満を言う。
なんとも滑稽な現象です。
私達のカンガルーケア中の事故でも
病院側は当初から非を認めているのに、
それが賠償責任審査会にかけられ、
示談が成立するのに1年もかかりました。
なぜでしょうか?
それでも他の事例に比べると、非常に早いケースだそうですし、
示談が成立したからといって事故の公表もありません。
私達が久保田医師の学説にたどり着くのに1分もかかりませんでした。
医療従事者にとって、
カンガルーケア中に、なぜ赤ちゃんの呼吸が止まったのか、
原因を究明するのに10年以上もかかるのでしょうか?
出生直後の新生児は呼吸状態が安定していないことは、
医療従事者の間では常識であるそうですが、
既存の医学(三日分の弁当説)を覆せないのはなぜなのでしょうか?
医療界の権力争いに、
患者を巻き込まないでいただけませんか?
そのためにどれだけ多くの人の命が危険にさらされ、奪われるのでしょうか?
最初に事故が起こった時に、事故が公表されていれば、
10年以上も前から危険性を訴えておられる久保田医師の学説も
検証されていたでしょうし、
被害の拡大も防げた筈だと思います。
病院の収益を守るために、事故を隠蔽し、
医療従事者を保護することよりも、
人の命を守るための医療の発展に奔走していただけないでしょうか?
医療事故の原因究明に、
わざわざ素人の刑事や弁護士を入れて、
無駄な労力と時間とお金を費やすことなく、
医療者間で、正々堂々と戦ってくださったらどうなのでしょうか?
一刻も早く医療事故裁判制度を作る必要があると私は思います。