新生児科医師がやっと認めてくれました




周産期医学 2010年 12月号に掲載された論文を以下に御紹介します。

これがどういうことを意味しているのか、

医師の方々なら、もちろんお分かりになると思います。

また「医師の指図を受けずに医療を行うことができる」のが助産師であるならば、

当然、助産師の方々も理解してしかるべきものですよね。

論文の全文は『周産期医学 2010年 12月号』をご覧下さい。









特集

魅力ある周産期研修のために 新生児・小児科編

―新生児管理の基礎知識―

体温管理

山田恭聖 愛知医科大学 生殖周産期母子医療センター新生児科







はじめに

「体温異常」は成人や小児では、疾患の症候の一つであり、

また小児科領域では「体温上昇」は主訴の多くを占める症状である。

このため体温異常は病気の「結果」であり、体温を管理するという発想はあまりない。





一方、新生児では体温を十分管理した上での「体温異常」は、

病気の結果になり得るが、多くの場合は、

体温管理をおろそかにした、医原性の体温異常である。

この医原性の体温異常は二次的に呼吸循環不全や重篤な臓器出血にも

つながる可能性があり、体温異常が病気の「原因」になるのである。

このため新生児においては、病気の「結果」ではなく「原因」になり得る

体温管理が極めて大切になる。すなわち「治療的体温管理」である。

新生児病棟、特にNICUにおいては、

呼吸循環管理などがメインであり、血気盛んな先生がたは、

このような目にみえて生死に直結する(と思いがちな)管理こそ

新生児医療であると誤解しがちで、

体温は二の次になることが往々にしてある。

しかし、呼吸循環管理を行い、よくなった新生児の呼吸不全の最大の原因は

低体温に起因していたという場合もあり、

これは
医原的に悪くなった子どもを治療で直す

というような 自己満足医療 になってしまう。

多くの病棟では体温管理は看護師に任せていることが多いが、

新生児を扱う医師が体温管理に精通し、

看護師と対等に議論できることが、

よりよい新生児管理の第一歩といっても過言ではない。