賠償責任審査会とは?




この組織は字を見て推測できるように、

医療事故があった場合、賠償をする責任があるかどうかの判断をする組織であって、

事故の原因究明までもする組織ではないようです。



弁護士の先生によりますと、

医療事故が起こった場合、損害賠償などの金額が大きければ、

事故を起した病院側は独自でその費用を支払うことができない為、保険を適用します。

保険を適用する場合、この法律家4名、医学者6名で構成された

賠償責任審査会が、病院側に過失があるかどうかを判断するということです。



保険会社側から言わせると、至極当たり前のことで、

病院側はたとえ過失を認めていたとしても、

勝手に保険で損害賠償金を支払うなどとは言えない、という仕組みです。



ですから、「有責」という口頭でのみの結果報告となるわけです。

被害者側との交渉がうまくいかずに示談が成立せず、

裁判になれば、病院側は事故を起した助産師も医師も公判には登場せず、

保険会社の担当者と病院側の弁護士を相手に争うことになるそうです。

「有責」のみで、何がどう有責なのかを明かさないのは、

裁判を見越して、手の内を見せないということでしょうか?



さらに、あるジャーナリストの方から、現在の医療事故裁判の実情を教えて頂きました。





示談がまとまらず、裁判になったとして、損害賠償訴訟ですから、

勝っても賠償金をもらえるだけです。

病院改善などの請求はできません。

おそらく裁判官は判決の前に、和解を提案してくるでしょう。

その場合、示談と同様に、賠償金以外の要求を行うことが出来ますが、

和解も示談と同様、双方が納得しなければまとまりません。

その場合、判決ということになります。

また裁判になれば、時間と費用がかかります。

弁護士費用は勝訴すれば、支払いを待ってもらえると思いますが、

専門医に鑑定をお願いすることになれば、数十万単位の費用が必要です。

時間は、病院側が引き延ばし作戦に出て、最高裁まで行くようなことがあれば、5〜10年かかります。

裁判になれば、病院側は徹底的に争って来ることを覚悟した方が良いです。

というわけで、現状では、裁判で患者側の納得がいく結論が得られるのは難しいですし、

得られたとしてもとても時間がかかります。





これら医療事故裁判の実情を聞いて、私達は驚愕し、落胆しました。



裁判を起しても、事故の原因究明はされないのです。

現在の日本では、医療事故が起こっても、公式な事故調査委員会というものは無いそうです。

医療事故が起こっても、誰も、どこも、事故の原因究明をしてくれないのです。





医療従事者のみなさん、

これらの事実をご存知なのですか?

知っていて、何も疑問に思われないのですか?

それとも医療従事者側にとっては、この現状は正当なことでしょうか?

そこまでして医療従事者を守らなければ、医療を志す者がいなくなりますか?



私達は二度と同じ事故が起きないように、

私達と同じように悲しい思いをする親御さんがこれ以上増えないようにと、

弁護士の先生に懇願し、示談書の中に、

本件のような悲惨な医療事故が再び発生しないよう、適切な再発防止策を講じることを確約する、

『本件医療事故の発生原因及び再発防止策につき説明するとともに、再発防止のため、

日本医師会に対し、その所属の医療機関や医師への注意喚起・啓発を行うよう働きかける事』

という文言を入れてもらいました。



しかし、それでもなお、浩太郎の呼吸がなぜ止まったのかの原因究明までは請求できないのだそうです。

いったい、誰が、二度と同じ事故が起きないように、原因究明してくれるのでしょうか?

被害に遭った者たちが声をあげなければ、

医師も助産師も看護師も、そして厚労省も自ら動くことはないのでしょうか?





医療従事者の中には、既にこの医療界の実情を嘆いていらっしゃる方がおられると思います。

またカンガルーケアを行っている全国の7割以外の産科医の中には、

「赤ちゃんに優しい病院」の称号をもらわず、産まれたばかりの赤ちゃんにカンガルーケアも行わず、

昔ながらの産湯に入れ、糖水を飲ませている方々もいらっしゃると思います。

あるいは私達の報道で、久保田医師の学説に賛同し、カンガルーケアを止めた病院もあられると思います。





どうか、医療従事者自ら、圧力に屈することなく立ち上がってください。

医療従事者自らが、医療事故の原因究明、再発防止のための

事故調査ができる公的機関を作るよう活動してくださることを切に願います。