カンガルーケア損賠訴訟:両親の控訴を棄却
高裁宮崎 /宮崎
毎日新聞 2015年10月15日 地方版(引用)
出産直後に母親に新生児を抱かせる「カンガルーケア」などで重度の障害が残ったとして、
両親がえびの市の病院に計約2億1650万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が14日、
福岡高裁宮崎支部であった。
西川知一郎裁判長は
「新生児を母親と同床させたことは注意義務違反に当たらない」として、
原告側の訴えを1審に続き棄却した。
判決によると、母親は2009年8月、帝王切開で女児を出産。
約1時間後、病院の産後措置で母子はベッドで6時間半過ごした。
一度、看護師が母親の休息のため女児を別室に連れ出し、
再び母子はベッドで約2時間過ごした後、母親が女児の異常に気付いた。
病院スタッフが来た時には心肺停止状態だった。
両親側は
心肺停止状態に陥り重度の障害が残った原因を「低血糖状態に陥ったため」とし、
病院側に注意義務違反があったと主張した。
西川裁判長は
「(当時の状況から)新生児は低血糖状態であったとは認められない」と指摘。
心停止を起こした経緯について
「発生時期も含めて不明であり、いついかなる措置を講ずべきであったかも不明」とし、
母子を同じベッドに過ごさせた措置と心停止との関連性を認めず
「注意義務違反はない」とした。
【宮原健太】
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2012年10月17日,日本周産期・新生児医学会など8つもの団体から,
「『早期母児接触』実施の留意点」が発行され、
生後早期は不安定な時期であるとの認識は、
新生児科医師・産科医師・助産師にとって当たり前のものと思いますが、
参照:“三日分の弁当説”正しいのでしょうか?!
なぜ、病院の母子管理体制は責任を問われないのでしょうか?
久保田先生が新しい検証結果を公表されました。
検証:カンガルーケア裁判 (大阪・福岡1・福岡2・宮崎)
患者側の敗訴が続きますが、
世間では、カンガルーケアの危険性の認識が高まっていることを幸いに思います。
また、患者側の敗訴によって、
カンガルーケア推進派による妄信的なカンガルーケア(早期母子接触)が行われないことを望みます。