厚労省の母乳育児支援策の問題点
出生直後の低血糖が発達障害の危険因子であることが医学的常識であるにもかかわらず、
正常成熟新生児において低血糖を予防する国の対策は全く進んでいない。
それどころか「低体温・低血糖・低栄養・重症黄疸」を促進させる
「母乳育児を成功させるための10カ条」が、今わが国で積極的に進められている。
厚生労働省は母乳育児支援にこだわっているが、大事なことは母乳か人工乳かではなく、
栄養は足りているかどうか、先ず赤ちゃんの健康状態にこだわるべきである。
低出生体重児が元気に育つ様になった成功の秘密は、
出生直後からの体温管理と栄養管理に注意が払われたからである。
今の日本には正常に生まれた赤ちゃんが異常にならない様にするための予防医学の概念はない。
体重2500g以上・正常に生まれたから、などの理由で、
出生直後の最もエネルギー消費量が多い時期に自然のままに管理することが児にとって
安全かどうかを再検討すべきである。
体重2500gの線引きは主に統計学的な処理のためであり、
低出生体重児と正常成熟児の保育管理の方法を変えるためにあるのではない。
出生直後の新生児管理に「予防医学」の道が開かれる事を願っているのは低出生体重児だけでなく、
正常に生まれた2500g以上の赤ちゃんである。
我国では産科医不足が深刻な社会問題になっているが、
今こそお産の現場に予防医学の導入が必要と考える。
「正常をより正常に」の発想が出生直後の赤ちゃんの保育管理に導入されることを願う。
(久保田産科医HPより引用)